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北の大地へ その2

さて旅の二日目、これは昼時に散策した折に撮った、氷結した釧路川です。いよいよこの釧路から今回の目的地、根室にむかうべく「花咲線」(根室本線の釧路から根室間の通称)の旅の始まりです。昼に接続のいい「快速ノサップ」がありましたが、敢えてその後の各停普通列車に乗車しました、根室着16:00。事前に資料をいろいろ送ってもらったり、電話での問い合わせに親切に対応してくれた根室観光協会(駅前)に立寄り挨拶してから宿に向かいました。

今ではネットで何でも調べられます。が、登山でも林道の状況など管轄の役所に電話すると信頼性が高く且つプラスαの生きた情報がもらえることが多々あるように、私は初めて訪ねる場所では地元の観光協会をフル活用させてもらいます。ネットで掲載されているものとは質の異なる情報が得られるだけでなく、たいてい心あたたまる対応で一気にその土地に行きたいモードが高まります。

根室に到着した翌朝、予約してあったレンタカーを利用してまず納沙布岬に向かいました。往路は半島先端に向かい右手に太平洋側を見て走り、帰路にオホーツク側を通ることにしました。通行車両が多くない道ということもあり、安全確認をしつつ何度路肩(と言っても雪で道幅は通常より狭まっている)に車を停めシャッターを切ったことか…。地元の車は平然と走り抜けるばかりで、それは当たり前なのですが、見るものすべて初めての私には何もかもが美しく、広大に拡がり、出来ることならそこに暫く留まりたいと強く感じる光景が連続します。日常や生活がすでに自然の厳しさのなかにあり、大雪原の中のサイロや地平と氷結の海との際にポツネンとある一軒家などを見るにつけ、一体その暮らしはどういうものなのか・・・想像もできず、ただただその白く美しい水平構図を見つめるばかりでした。