連日雑用に追われている中、天気図を見ていると冬型がちょっとおさまる日がありました。多少の風は覚悟で、急きょ山仲間のIさんに声をかけ、行先は・・・久々の雪山気分を味わいに「いざ!赤城山へ〜」ということで最高峰の黒檜山(くろびやま)に向かいました。
前日の平野での雨は山では雪だったはずで、それなりの積雪は予想通りでしたが、上の方に行くと雪庇も張り出していました。危険度の低い初級〜中級雪山コースであっても油断禁物です。9時頃の登り始めには、まだ周囲の木樹には霧氷とその上にうっすら積もった雪でそれは美しい白銀の世界をつくっていました。
さすが「日本百名山」人気の黒檜山です。好天を狙ってか、年配者から若者まで何組もの登山者と出会いましたが、そのおかげでトレースもしっかりとつき、ありがたく辿って行きます。皆さんの足元を見ると、軽快な登山靴に12本歯のアイゼン。当方二人は昔ながらの革製登山靴に6本アイゼン、紐でグルリと縛るタイプ。装備を見て、しみじみ時代の流れを感じます。
ともあれ無事に急登もこなし着いた山頂は・山頂標識の在る場所 ・展望台 ・鳥居と祠のある場所 となっています。遠方の眺めもそれなりでしたが、本日は鳥居前にて休憩し、対面する赤城山系、小沼(この)を抱く長七郎山と地蔵岳を描きました。本日は陽ざしも暖かく水彩の水が凍る心配もなし、手もかじかむことなくスケッチタイムを過ごせました。不思議なことに好天の上にほぼ無風。冬にもこんな一日があるのだなあーと大変ラッキーな日に来られたことに感謝でありました。
その後の下山では、黒檜山から駒ケ岳の鞍部への下りが転がり落ちるような急降下。カチカチの雪が半分融けかかったまま凍てついた鉄階段が続き、厳しい下りでした。慎重に下り着いた鞍部から振り返った黒檜山は赤城の名峰の貫禄満点の姿でそびえていました。シーズン中に一度は歩きたい雪山を味わえて、大満足の赤城山でした。