前出の「N'works」芦野さんとはたまたま横浜高島屋で展示会を開いていた時にフラリとその場を訪れたのがご縁でのお付き合いです。東北大震災から間もない時期で「東北支援市」の類いにつられて入った会場の片隅、美しい木のテーブルが置いてありました。ちょうど手ごろな大きさのダイニングテーブルを探していた事もあり、お話を伺いながらその丁寧な手作りの仕事に惹かれ、また廃材も大切に使い切り小さなスプーンなどに生まれ変わらせているなど、最後まで木を、ものを大事にしていることにも関心させられました。
そして今では我が家で使っているダイニングの机・椅子・畳ベッド、また「1月26日つれづれ」でご紹介した三角の特注棚などがN'worksさんの品々です。
作業場に隣接するこの手作りの「呆房」は芦野さんの作品が色々と並び居心地のいい空間となっています。木に囲まれていると、どうして心が落ち着くのでしょうか? 居ながらにして、山のなかの樹林帯をそぞろ歩いている=逍遥=wanderungの気分になるようです。
豊かな山国・森林の国に住む私たちは、もっと木をふんだんに使い、ひいては荒廃している森林の活性に繋がるような生活スタイルを選んでいくのがいいのでは、と木の香に包まれながら思った訪問でした。