11月の末、一泊二日で石川県・金沢へ日本山岳会・図書委員会の旅があり参加しました。
委員会ではここ三年ほど、各地のユニークな図書館を見学する「研修旅行」を実施していましたが、私は今回初参加。行先は金沢の石川県立図書館、そして翌日にはメインの「深田久弥 山の文化館」と「中谷宇吉郎 雪の科学館」です。
初日、金沢駅にて参加者集合後はまず見学申込みをしていた石川県立図書館へ。
行ってみてビックリ。HPで下調べはして行きましたが、実際目にしてみて、その壮大な建造物の奇抜さと図書館という概念を覆すような施設の素晴らしさに呆然でした。
翌日はまず「中谷宇吉郎 雪の科学館」に向かいました。実は個人的にはここが一番楽しみにしていた所でした。『雪は天からの手紙 中谷宇吉郎エッセイ集』(池内 了編/岩波少年文庫)を事前に買い求め読みながら行きましたが、中谷宇吉郎という人は一級の科学者なのに、絵画や詩作などにも長けていて、文章も肩肘張っておらず、随分とたのしいオジサン風な印象でした。寺田寅彦を師と仰ぎ親交があった事で、研究も伸び伸びと広がっていったのでしょう。
科学館では実際に実験が色々体験でき、もう子供のようにワクワクでした。お土産の雪の一筆箋やシールなども喜んで買い求め大満足の訪問でした。
しかし本命は午後からの「深田久弥 山の文化館」です。日本百名山を著した深田久弥。その本の出版のきかっけを作ったのが、日本山岳会やロッジ山旅を介して親しくさせて頂いている大森久雄氏です。図書委員としては一度は行っておかねばならない場所でもあります。
ここでは日本山岳会会員でもある大幡 裕氏が代表をされていて、また館内の案内も同会員の真栄(まえい)氏がボランティアとして活躍されています。
数年前に出来た「九山山房」と名付けられた資料館はたっぷりな蔵書にまだ余裕のある書庫。暖房のきいた居心地のよい館内で図書委員全員、ゆっくりと午後のひとときを過ごさせてもらいました。
一日に回る箇所を数カ所に選定したおかげで、じっくりと見学でき余裕をもった時間を持て、いい旅となりました。