さて到着した山頂、広々しているという感じではないのですが、あんなに登っていた皆さん、何処に行ったのだろう?というまばらさです。岩ゴツゴツで視界が開けないのですが、それなりの広さがあるようです。
標高1917mの早池峰山は北上山地では一番の高さ。他の山並みを足下に見、向かいの薬師岳以外にはこれと言った山がありません。まずは一枚、山頂にて稜線続きの鶏頭山方面を描き、その後は剣ヶ峰方向へ稜線を辿り正面の薬師岳を3枚続きで描きました。
随分ゆっくり上で過ごしましたが、スケッチもできたし名残惜しみつつ下山開始。
上部の岩場の梯子や鎖場もそうですが、登山道全体がとてもよく整備されていると感じました。これは翌日登った薬師岳でも同様でした。
人がちょうど通れるほどの山道。補強などに使用しているのは、その場にある倒木や伐採木を利用しています。写真のような階段状の部分も、人の歩幅を考えているので、とても歩きやすいのです。
早池峰山全体の保全に関しては「早池峰地域保全対策事業推進協議会」など県を始めとする自治体の関係機関が行ってくれているようですが、こうした登山道を見ると、実際に現場で作業している方が山のことをよく分かっての手入れなのだろう、と感じます。
山頂には昨年完成したばかりの立派な避難小屋、そして携帯トイレも推奨され回収ボックスの設置も各所にあり、繁忙期のシャトルバス運行など、人気の百名山でもある早池峰山は様々な下支えの上に沢山の登山客を迎えることが出来ているのだと感じました。そして地域の宝として大切にされているのだと思いました。