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丸川荘を訪ねる その1

小屋前にひろがる丸川峠の景色
小屋前にひろがる丸川峠の景色

大菩薩嶺から西へ一時間少しのコースタイムでたどり着く丸川峠。そこには昔ながらの小さな山小屋「丸川荘」があります。大菩薩峠の方には大勢の登山客が行きますが、丸川峠まで足を伸ばす人は然程多くはありません。

 

ここには先代から引き継いだ只木貞吉さんが長年小屋番をしていましたが、ここ数年、若い末澤さん(三代目)にバトンタッチしました。只木さんが美味しい食事を作って宿泊の登山者を迎えていた頃、今からもう四半世紀近く前になりますが、私もよく訪ねていました。当時、小屋の裏手には只木さん手作りのトイレがあり、実はそのトイレのベニヤ壁に私は“壁画”を描く為に通っていたのでした。

 

以前とまったく変わらない懐かしの丸川荘
以前とまったく変わらない懐かしの丸川荘

そんな懐かしの丸川荘。週末に小屋番の手伝いで今も山に入っている只木さんとの再会の為に、新緑のまばゆい登山日和に十数年ぶりの丸川荘を訪ねたのでした。

 

トイレは2年前に補助金がおり、今どきのものに改修され、以前のものはなくなりましたが、さて小屋は・・・。

 

峠に登り着き、だんだんと見えてくる小屋を目にした時には胸がいっぱいになりました。何一つ!変わっていません。昔からお世辞にもきれいとは言えない小屋でしたが、青い小屋はそのまま、再訪の私を待っていてくれたような気持ちになりました。