丹沢前衛の厚木・荻野地区の西山三山。そこをフィールドに活動している「西山を守る会」。毎月最初の週末には月例山行がありますが、月内にもう一度バリエーション的な山行があります。
先日、参加者4人で華厳山西尾根を登路に取るコースを歩いてきました。登り口は神奈川県、唯一の村=清川村の坂尻バス停近くの法論堂から歩き始めます。
尾根は地形図・等高線の目が混んでいる急登続きで、この日私は使い込んだ登山靴(ソールがすり減って溝がほとんど無くなっている)だったので、「ふんばる君」とか言う軽アイゼンもどきを装着して登りました。この尾根ではてきめん、威力を発揮しました。
途中には写真のような立派なフジキの木があります。そこで通称「フジキ尾根」と呼んでいます。
噂に聞いていたこのフジキ、鬱蒼とした樹林の中なので近づかないと存在が分からないのですが、それは立派なもの。「神奈川名木なんとか」に選ばれてもいいほどです。
そしてこの木を始め、順番に八岐大蛇のような桜の木や、仲良く手を(足元?)を繋いだような夫婦モミの大木もあるのです。とても魅力的な尾根で、現状の落ち葉堆積=ヒルの巣窟にしておくのは惜しいような所です。
取り付いた途端に常緑樹のガサガサした深い落ち葉の堆積したご覧のような急登。しかも前日までの雨で湿度満点。当日の気温はまださほどではなかったのが救いですが、ヤマビル発生の条件は整っています。
会事務局・リーダーの荻田さんは、登山靴にたっぷりヒルファイター液を染み込ませ先陣を切って歩くのですが、後続部隊の3人は「やってきたぞ!」とヒルが待ち構えている所に突入。互いに足元を見ながら、付かれると払ったり持参の飽和食塩水スプレーでやっつけたり…、急登の中、せわしないことこの上なし!
登るのに必死、払うのに必死。それでも新入会員のSさんは、ヒルの気味悪さなどお構いなく、堂々と?手でつまんでは捨てる、と言う度胸の良さ。そういう私も何匹つまんで捨てたか…。Sさんは東北・岩手の出身なのでヒルはこちらに来てからの初体験とのこと。
ヒルは玉に瑕だが充分に魅力のあるコース、こんどはノンビリと冬の時期に同コースを辿ってみたいと思ったのでした。