春になって激しい三寒四温、そして天気も目まぐるしく変わっています。その中でいい天気が続いた二日間を利用し、ロッジ山旅の木曜山行に一日目は参加しに行きました。
行く先は粟倉山、初めて聞く山です。身延の山で、写真はワゴン車「山旅号」から往路で撮ったものですが、左の大きな山が身延山、右の低いのが粟倉山です。この両者は尾根続きとなっています。
登山口は富士川クラフトパークという大きな施設と道の駅が合体した所から。低山を歩いた後はそこでお土産なんか見て買い物して帰ろう…などとこの時は考えていました。
地形図には、北西にある上粟倉という民家や卍のある集落へ径路が記してあるので、そこを辿り途中から尾根に乗って山頂を目指せばいいんだ、と軽く考えていました。
ところがドッコイ、山に入るとすでに使われなくなった径路は早々に怪しくなり、しかも地質の脆さで足元自体が心許ないのです。
グズグズのトラバース道はどんどん先細りし、しかも谷が深くイヤらしい感じ。行きつ戻りつをしながら、最終的には尾根の直登を選び、やっとの事で一息つける場所に出ました。
ヤレヤレ、と思うのも束の間。しばらく行くと、向かう山頂は杉の植林帯が壁のように立ちはだかり、見上げれば首が痛くなるほど。何とかジグザグに歩きやすそうな登路を適当に切って、予定より随分時間を食って粟倉山704.6mに到着しました。そして着いた山頂は思いの外いい場所で、南アルプスの笊ヶ岳などの最南端を眺めながらのしばし昼の休憩・スケッチで憩いました。
憩い後の下山もしばらくはいい気分でしたが、予定通りには行きません。出発点に戻る周回コースのトラバースがまたまた危険箇所。色々試しましたが、万事休すとなる前にメンバーの安全最優先で写真の峠まで戻り差越(さしこし)という集落への下山を決めました。
予定していた下山地点とは反対方向でしたが、無事下界に降りてからは運良くタクシーが呼べ、出発点の駐車場へと舞い戻りました。
思いがけない難路続きでしたが、終わりよければ全て良し。「山椒は小粒でピリリと辛い」そんないい山の思い出としてずっと残りそうです。山旅さん、ありがとうございました!