吾妻小舎を訪ねるもう一つの目的は、鎌沼を越えた向こう側に広がる谷地平に小屋番の高橋さんと一緒に行くことでもありました。が、前日までのヒドい雨で、それでなくても地名が示すような湿地帯で渡渉も何度か必要な場所、結局長靴でないと歩けないほどヒドいぬかるみだろうと諦めました。
そこで翌日は少し足を伸ばして裏磐梯の桧原湖まで出かけることにしました。湖水の西側稜線が「裏磐梯野鳥の森探勝路」となっていて地図には湿原マークもあります。この稜線を北に向かって縦走すると「桧原細野パノラマ探勝路」に繋がり桧原の村に出ます。
面倒見のいい高橋さんが、自分の用事を兼ねてそちら方面に行くように調整してくれ、縦走して下山後の私たちをピックアップし、デポした車まで届けてくれる事になりました。願ったりかなったりで、目的地が決まったわけです。
ところが、高橋さんが案内してくれた駐車スペースは、当初考えていた地点ではなく北部の「桧原細野パノラマ探勝路」登山口でした。が、これが怪我の功名。「野鳥の森探勝路」は木道が崩壊で通行止めだったのです。
これで余計にゆっくり歩くことができます。深いブナの森を楽しみながら、様々な秋のキノコに出会いつつ、明るく気持ちのいい林間の整備された探勝路を歩きます。ただし、ここは完全に野生動物・クマの生息エリア。
熊鈴を付け、時々「ヤッホー!」と声を上げ、笹が生い茂っている場所では「パン!パン!」と手を叩き、用心しながら行きました。
キノコのおまけ