個展が無事終了し、その後片付けなどで忙しい毎日でしたが、スケッチもしたいし日帰りで軽く歩ける所へ出掛けました。行く先は赤城山の鳥居峠のアカヤシオが見頃と云う情報を同行のIさんが仕入れてくれたので、そっち方面へ。
しかし私たちのはいつもの超のんびり歩きで、まずは人のまったく居ない静かな長七郎山を目指します。昼からは日差しも戻るという予報でしたが、それまでの「夏日」とは裏腹な気温7℃、油断してちょっと寒いくらいです。赤城山周辺は標高1500m以上、春の兆しはあるものの、まだまだ山中は冬枯れの雰囲気。
駐車場からは誰も居ない貸切の山歩きです。
貸切の山歩きでは小地蔵岳でまず、休憩。曇天の空と笹の覆う山の雰囲気がしっとりと心を落ち着かせます。大好きな場所です。そしてこの日のハイライトは、長七郎山から下った小沼(おの)の湖畔でのひとときでした。
ちょうど昼時、お弁当と一緒にスケッチタイム。対岸に見える黒檜山(くろびやま)を小沼と一緒に描きましたが、その最高峰・黒檜山は多くの人でいっぱいだったらしいです。
小沼でも数組のハイカーとすれ違うのみで、鏡面になった沼に逆さ地蔵岳を見たり、往路でも見つけたたくさんのヒメイチゲにまた出会ったりしながら駐車場に戻りました。
事前情報の鳥居峠のアカヤシオは実際、とても見事でした。踏み跡が付けられていましたので空身で一周、間近でアカヤシオを堪能出来ました。が、帰宅してからのネットニュースで「撮影のためか、アカヤシオの木、数本伐採される」と知り驚きました。誰かが鋸で“邪魔な?”アカヤシオ数本を切ったとか…、この写真を撮った後の出来事だったようです。何という身勝手さ!
車で乗り付けられる便利さを自分も享受させてもらってますが、それにしてもそんな事をしてまで「いい写真」を撮りたがる身勝手さ、人の欲深さには辟易です。車が入れる場所にはゴミの投棄も少なくないとか。便利さと、人間の身勝手さが醜い鏡面となった出来事でした。