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身延山 久遠寺の桜

写真は「これぞ正しい日本の春」と言った構図ですが、身延山ではなく、帰路に立ち寄った「大法師(おおぼし)公園」からのショットです。この日は、甲斐大泉にある「ロッジ山旅」のオーナー、山旅師匠(山のガイド)の長沢さんの特別企画に便乗して、桜の名所山歩きに参加させてもらいました。

 

行く先は身延山・久遠寺とのことですが、当然桜見物だけでなく、ちょっとした山歩きもあります。なので山の出で立ちで参加しましたが、それも最初だけ、あとは身延山の墓地周辺に出て久遠寺境内に入ればまさに観光ムード、いや参拝ムード。ちょっと場違いなザック姿でしたが、気づけば菩提寺の日蓮宗総本山である久遠寺を訪ねたのは初めてでした。最高のタイミングである桜の頃に合わせた訪問となり、とてもいい山行、眼福でありました。

山歩きは久遠寺付近の道なき小山を辿ったのですが、今はまったくひと気もなく、シカばかりが“闊歩”している世界。しばらく植林帯を登っていくとパカーンと開けた場所に出た途端、こんな情景が待っていました。

まるでこの日、私たち数人の到着を待っていたかのように、今は見頃と咲き誇っている一本桜です。

周囲が明るく開けているので、四方八方に美しく枝を広げ、老木とは言え精一杯花を全身に咲かせている姿は心打つものがありました。

 

この桜に出会っただけでも、当日の山行は十分と思えるような、そんな“忘れられた広場”でした。