ここのところ、あまり遠出もできないので、近場の歩いて行ける散歩程度の範囲内でスケッチをしています。
近所で心惹かれるのは、美しい木です。
特にちょうど今の時期にしか目にすることのできない花が咲いたサクラの木や、芽吹きの樹々。日に日に様子を変えて行きます。
写真にも撮りますが、木を描くというのはまったく違う世界です。まるで人物を描くように、一対一でその木と向き合い、無言でことばを交わすような感じです。
散歩コースの日々目にしている風景の中の一本の木。それは一度描くと、もう今までの木とは異なります。
印象的な言葉を交わした人のことは忘れないのと同じ様に、その木のことも特別な存在として自分のなかに残るのです。