昨年秋、台風15号の暴風被害から立て続けに台風19号、そしてまた台風並の豪雨と暴風の襲来。千葉は停電や浸水、また屋根などの喪失・損傷など未曾有の被害となりました。まだ屋根の補修もままならないブルーシートをかけたばかりの所に続けて暴風雨が襲ったのです。
南房総や太平洋に面した外房方面は、冬から早春にかけて毎年のように山歩きと「花摘み」(温暖な気候を利用し、ポピー、ストック、キンギョソウ、百日草などを栽培し千倉という地域では一面の花畑となる)を楽しみに出かけていました。台風以来気にかかっていた南房総に、今回やっと行くことができました。被害の後、どうなっているかと心配しながら、まずは定点観測的に歩いている場所の一つ、房総南端の城山のハイキングコースを歩きました。
<写真は城山の展望台から見下ろした太平洋と野島埼灯台>
この城山は地元の“応援団”が山のハイキングコース整備などをしてくれているようです。
心配しながら一番のメインコース、青木観音堂から稜線へ、そして第二展望台に向かう登山道を辿りましたが、その活動のおかげで、そのコースは倒木や土砂、枝の残骸などが片されていて、ちゃんと通れるようになっていました。
おそらく、こうしたボランティア整備がない殆どの山は荒れたままでしょう。
まずは住民の方たちの生活や仕事の復旧が最優先であることは当然ですが、それでもこうしてメインコースを整えた方たちの力には感謝とともに敬服の気持ちを抱きました。
そして下山後向かった外房方面の千倉の花畑。気がかりでしたが、なんと一面に花が咲いていました! ここまで復活させるにはどんなに大変だったか…。少しですが好みの花々を求め、店の方に話を伺いました。
「停電も続いたし、泥だらけになり、もうやめようかとも思った、植え直してもダメになったり、でも頑張って何とかここまで咲いたよ」「ほら、こっちの畝は泥のまま。植えても溶けるようになってダメだったんだよ」
一般の観光客には想像することも出来ない苦労の末のこの花畑の美しさなんだと思いました。オバちゃんたちの頑張りで見事に復活した花畑で花摘みができました。