梅雨の晴れ間というのか、好天が確約された一日、早朝出発で西天狗岳に行ってきました。いわゆる八ヶ岳ですが、こうしたアルペンチックな眺望が得られる高山の山行はかなり久しぶりです。そもそも八ヶ岳自体、久しく登っていませんでした。とは言え、一日で行って来いのコースとなると亀の歩みでは限られます。今回は唐沢鉱泉から西天狗岳のみ、ピストンで行くことにしました。というのも、何故か東天狗岳は何度か登っていても、西天狗まで足を伸ばしていなかったような気がするからです。
出発はすでに9時近く、早朝出ても横浜からだとこれくらいになります。が、夏至に近い好天の日であれば、行動時間が一年でも一番長く取れます。それを当てにして出発。
かなりの急登続きで、しかも足元がゴロンゴロンの石・岩で覆われた登山道なので、毎回足を引き上げ・引き下ろす作業でこたえます。むしろ下山のときにまだか、まだか…と非常に長く感じたのは疲労が増していたせいもあるでしょう。
が、樹林帯を抜ける頃にはこんな一面、イワカガミで埋め尽くされた箇所に出くわし、まるで「イワカガミ・ロード」。ちょうど見頃に当たったようで、可愛らしいピンクに染まっていてそれは見事でした。
いつも思うのですが、山で出会える花は狙って行って見られることより、こうして思いがけない出会いの方がずっと多く、それはまさしく自然の贈り物でもあります。梅雨時としては恵まれすぎた大展望に加え、このイワカガミの群落はこの日の山行に彩りを加えてくれました。