ほぼ恒例となった、昔の社会人山岳会の仲間との正月山行。皆まだ“働き盛り”なので正月が一番都合がつきやすく、また外房在住の一人が車を出してくれることから冬ならではの千葉の山が定番となっています。
今回は以前私は一度来たことのある南房・千倉の高塚山です。道の駅ちくら「潮風王国」の駐車場から便利な周回コースを取れます。
山頂に高塚不動尊の奥の院が祀られている山なので整備されてはいますが、但し昨年の台風の影響はかなり顕著で、登山道すべてが山の照葉樹林の分厚い落ち葉と枝に埋め尽くされ、足下の感触はザワザワフカフカの不思議なものでした。写真は山頂に祀られた社、小さく細やかなお正月飾り一つが辛うじて新年を表していました。社自体はそこそこ立派なものですがかなり古そうで後部にはつっかえ棒が・・・。お正月でも私達のような物好きでなければ、地元の人はじめあまり人も来ないような雰囲気でした。
つづく山並みの山裾にはいくつもの神社仏閣がありますが、下山口には「長性寺」というお寺があります。ここは前回も立ち寄らせてもらったお寺でお茶をご馳走になったご縁があります。そしてこの新年にはご丁寧に年賀状をご住職から頂戴していたので、お礼のご挨拶に今回も立ち寄らせてもらいました。
山歩きをしていると、こうした地元の方や由緒ある所とのふとした関わりに恵まれることがあり、山麓の生活に触れることのできる機会は山旅の思い出をより深く懐かしいものにしてくれます。今回もご住職と奥様が温かく迎えてくださり、仲間含め四人それぞれに御札と暦をくださいました。私にとっては高塚山を思う時には、この長性寺の思い出が同時に重なり忘れられないものとなっています。