夏山が膝などの不調で「全滅」だった為に、「つれづれ」の更新も久しぶりとなりました。本来なら今頃、北海道での取材旅の様子を書くはずでしたが、9月5日未明の北海道胆振地方での大地震。出発直前でした。台風に続いての大きな地震で、度々訪ねては絵を描いてきた場所だけに、胸が痛みます。
さて、高温すぎていつもなら涼しいはずの2000m越えの高原や峠さえも、今年は涼を感じられないという異常さでした。白露を過ぎて漸く一息つけそうな気配、リハビリがてら軽い散策にでかけました。山あいに向かうのは本当に久しぶりのことです。目的地は秋雨前線の動きを見ながら南会津・檜枝岐(ひのえまた)にしました。
(写真は南会津に入った頃の国道352号沿い一面のそば畑 花が満開)
初日は途中、南会津町と檜枝岐村の境にある「屏風岩」などに立ち寄りながら尾瀬の福島側入り口方面に向かいました。というのも檜枝岐集落を過ぎて少し行くと「ミニ尾瀬公園」という、伊南川を渡る小さな橋の向こう(右岸)一帯に造られた施設があるからです。
本来なら6〜8月くらいが花の季節の醍醐味で、9月に入るとほとんど開店休業の雰囲気ですが、いやいや、そんなことはありません。ただの観光気分では目に入らないかもしれませんが、興味を持って感覚を目一杯全開にしてゆっくり歩けば、沢山のものが見えてきます。山のなかでは歩くことが第一義で、なかなかこれほどゆっくりと観察はできません。「ミニ尾瀬公園」での時間は、尾瀬を楽しむための下準備でもあり、尾瀬に行かなくても楽しめる自然観察の場であると感じました。
(下記写真にて、一見何もなさそうな園内にこれほどの花があると、お分かり頂けるかと思います。)