この車両は「宴・うたげ」と言う「JR東日本が1994年以降保有している鉄道車両(電車)でジョイフル・トレインと呼ばれる車両の一種」(ウィキペディアより)です。中は全部“お座敷列車”で全車両グリーン車です。カラオケも付いています。
この車両にて東京の両国駅出発後、内房線にて千葉の姉ヶ崎まで行き、そこから折り返し京葉線にて新木場へ。その後はりんかい線に入って大崎。こんどは大崎から貨物線と東海道線を通りながら国府津まで行き、折り返して東海道線で大船まで行くと次は根岸線にて桜木町、そこから再び貨物線を通って品川終着という、7時間に及ぶ乗車のみの鉄旅です。
JR東日本のネット販売のみの『鉄道の旅』パックツアーですが、普段乗れない貨物線を走れるというので、申込み乗車しました。乗る前はかなりワクワクでしたが、正直、感想は「こんなものか・・・」でした。つまり、貨物線を走っている快感はそれなりにあるのですが、乗っていては客観的に自分の車両を見ることが出来ないのが原因でしょうか? 或いは窓外の景色が全般、割と見慣れたもので、今ひとつ感動がわかなかったせいでしょうか?
お弁当はその日の為に作られた特別仕様のカバーがかかっていました。もちろん乗車した人たちは全員、それを大事にお持ち帰りです。
車両にまず入った時、若い人が車両に設置してあったカラオケシステムを見て「あ、ブラウン管のテレビだ!」と言ったのは印象的でした。私などは懐かしさを感じるものですが、若い人には珍しいブラウン管テレビなのです。
すべてにわたってレトロな雰囲気の「宴」車両。ただ黙々と乗車するだけでなく、本来の宴会目的で乗車するのがいい列車と感じました。
過密な首都圏ダイヤや貨物列車のダイヤにこうしたイベント列車を走らせるのは素人目から、かなり大変ではないかと思うのですが、山仲間で鉄のプロであるM氏に聞けば、けっこう貨物列車ダイヤにはこうしたものを走らせるような“特別な隙間”を作っているそうで、意外と難しくはないとか? それでも、当日は各所で数分から10分以上の停車時間があり、茅ヶ崎駅では約1時間の停車でした。もちろん停まっているときもドアは開かず、乗客はそのまま車内。乗るだけで楽しい人々からは当然、文句など出るはずもなく一日乗車はダイヤの乱れもなく無事、終着駅に定刻到着しました。
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