雪の山に行こうかとあちこち考えていましたが、風が強うそうだし同行のIさんも風邪気味だし、では何となく穴場であった静岡と山梨県境、富士川方面に出かけてみることにしました。この辺りの山々は陽気がよくなるとヒルが出るので、寒い季節なら安心です。
この山域はず~ッと植林帯の急登続きで一言「愉快な山歩きではない」という感想です。それでも何かしら面白いことに出くわす訳で、毎回「これだから行ってみなければ分からない」ということになります。
(写真は“ここだけ趣きのあった”樽峠)
面白いことの一つは、往路でなんとも懐かしい看板を上げた和菓子屋さんを見つけた事です。思わず立ち寄り、あれやこれや行動食とお土産兼用で買い込みました。
「竹の子まんじゅう」「梅まんじゅう」「トマトまんじゅう」など不思議なまんじゅうシリーズに始まり「竹の子パイ」、干菓子、練り菓子、ケーキ、ラム酒漬ドライフルーツ入りチョコレート等など、あらゆるお菓子が並んでいます。竹の子はこの南部町の名産、餡にはホンモノの竹の子が入っているのでした。こうした昭和の雰囲気満載の店にはどうしても惹きつけられてしまいます。
もう一つは下山の時、下から自転車を担いで登ってくる人に出くわしたことです。こんなマイナーな山に来る人は余程のもの好きと思っていましたが、なんとこのオジサン(若い人ではなかった)はここいらの山をトレーニングの場にしている様子。改造マウンテンバイクを背負って下山はそれで下るらしい(その場面を見られなかったのは残念!) しかももっとビックリなことには、朝一番で隣接する急峻でハードな篠井山に登り駆け下りて、時間が早かったのでこちらにやって来たとのこと。そして曰く「篠井山は上級者コースだけど、こっちは幼稚園だわ」。いやはや、なんともスゴイ人が居るもんだ!と驚きいっぱいのすれ違いでした。しかしどう見ても、私にはその下山道が「幼稚園コース」とは思えないのでした。