11月17日から二週間以上の会期だった国分寺くるみギャラリーでの「暦展」も12月3日で終了しました。ご来廊下さった皆さま、どうもありがとうございました。
今回の展示会では卒業校の仲間との交流が、私にとっては一番の経験・収穫でした。普段の発表は殆ど個展ですし、関わりを持っている大半は山関係の方たちやグループで、どっぷりと“山屋”の世界に浸かっていました。展示会では初対面の人が殆どなのに、やはり絵畑のなかでシックリくる自分を改めて感じたのが最終日の搬出後、みんなで呑み語った打ち上げの時でした。
打ち上げは「くるみギャラリー」のオーナーKさんが手際よく会場内にセッティングしてくれました。残念ながら全員は揃わなかったのですが、持ち寄りの品も並べ7人で乾杯! (1人を除き)オーナー含め皆、武蔵野美術大学の同窓、油絵とデザインではありましたが3人ずつ、そしてほぼ同じ世代。なんでこんなに盛り上がるのだろう?と言うくらい、話題自体はどうでもいい話なのですが、まあ笑う笑う、次から次へと展開していきます。
多分本人たちは自覚していないと思うのですが、絵描きやもの創りの人間の会話は「デッサン力」があるのかもしれません。言葉を発しているのですが、おそらく頭のなかでは言語化できない膨大且つ濃厚な話題の“映像”や“場面”などを自然と思い描いているはずです。
最初に登場し一発で盛り上がった昔の漫画(鉄人28号や鉄腕アトム、カラーで最初だったジャングル大帝等など)は完全に全員の頭の中にはそれらの場面が鮮やかに蘇っていたのです。それからは、ご多分に漏れず在学中のおもしろ人物話で湧き上がったり、今だから語れる母校の裏話、またKさんは「私ってすごく常識的で普通と思っていたのに、普通じゃないよ・変わっていると娘に言われてショックだった」「何いってんの〜!それまで普通だって思ってたのぉ〜??」(爆笑)とエンドレス状態。話のリズム、展開、内容がこれほどシックリと来るとは・・・、その心地よさと妙なところでの感覚の鋭さが小気味よく、いつまでも談笑のなかに身を置いていたかった打ち上げの夜でした。