毎年この時期にベルギー在住の高校時代の友人がひと月ほど我が家に滞在するのですが、日本を発つ前に温泉にでも…と云うことで、今回は山形蔵王に赴きました。私にとっては蔵王は初めてのところ。まだあの有名な宮城蔵王の「お釜」を見たこともありませんが、今回は山形県側の温泉に投宿。
その宿裏手からすぐのところには「酢川温泉神社」という、元は蔵王山熊野岳をご神体としていた神社があります。‘酢’という文字は強酸性の泉質を意味しているのでしょう、実際お湯は舌に酸っぱかったです。但し200段以上の急な階段を登りつめた上にあり、下駄履きではちょっとコワイほどの急傾斜でした。
好天に恵まれ、翌日には「スカイケーブル」というスキー場用のゴンドラに乗り、労せずして一気に1200mの高原まで上がることができ、そこからの散策はなんとも気楽なものでした。
但し、あちこちにゲレンデが切られ、リフト乗り場の構築物があり、レストランや車道も交錯するのですが、これは楽して歩ける分目をつぶるしかありません。1300m位のところに沼が点在していて、その沼巡りのようにブナ林の中を歩く散策路があります。
一応、小さなピーク「五郎岳」まで登って正面の三宝荒神山のスケッチをしました。しかしその山の向こう標高1736mの地蔵岳山頂までにも乗り継ぎロープウェイで歩かずに行けてしまうのですから、スキー場とは何ともスゴイものです。
今回は春から初夏に向けての季節を楽しみましたが、やはりここは東北の豪雪地帯。一番雪の多い時期に来るのが最適と思われました。きっと見渡すかぎり神々しい銀嶺に囲まれ、別世界となっているでしょう。