北海道の旅の最終章を再びこの「はまなす」で飾れる幸運に恵まれるとは思っていませんでした。事前に切符購入で「みどりの窓口」に行った折、ダメ元で帰路の札幌〜青森間の「はまなす」空席を聞いてみました。あっさり「ありますよ」。しかもB寝台が残っているとのこと! 天にも昇る思いでした。
それはさておき、斜里岳の麓「清里町駅」から乗車した四日目、日中の釧網本線「快速しれとこ」、これぞ北海道鉄道の旅!といった素晴らしいものでした。釧路湿原の中に敷かれたレールの上を走る車両は、外から見ても絵になるでしょう。車窓からは何処までも拡がる北海道特有の景観を楽しめ、うっとりとします。
そして釧路から札幌まではスピード感ある「スーパーおおぞら」にて、それでも4時間の移動。札幌に着くと気持ちは「はまなす」入線時刻に向かいそわそわです。もうこれで生涯において、ブルートレイン寝台車の乗り納めです。待つこと漸く、21:38にゴーーーっという迫力ある重低音のエンジン音を響かせながらDD51がやってきました!
今回の「はまなす」のお伴は『大雪の蔵』。通路の収納椅子を出して急行B寝台指定券と一緒に記念撮影です。この引出し椅子に腰掛けて流れる夜の車窓景色を追いつつ、チビチビと酒を呑む=なんだか完全にオヤジの世界ですが実際この車両、乗客は全部男性でビックリでした。(たった一人中国人観光客家族の妻が一番角の寝台に居ましたが。)他の車両も同様のようで、厳冬期の北海道、B寝台に乗る女性客は皆無なのだと知りました。しかし、それでもその独特の雰囲気にしっくり馴染んでいる自分・・・。眠くても眠ってしまうのが勿体ないような、最後の寝台列車の旅の終章なのでした。
(拙い写真ですが、鉄道の旅の雰囲気を少々ご紹介します。)