ここでは、これまで「山の絵」を出版書籍の表紙や挿絵などでご利用して頂いたものをご紹介しています。本の内容はもちろん山の話に関わるものが多いのですが、それとは関係なく著者の方の思い入れで「山の絵」をご指名下さっている場合もあります。
以前にも『続まほろばの山と高原』につづき再びの“ご指名”で、表紙の装画と本文挿絵を担当させてもらいました。
特に文中の挿絵は全体で40点以上にのぼり、本文のゲラを読みながら、どの山かどんな場所かだけでなく、季節感、その日の天候や著者の気持ちなども想像しながら、一つひとつ描いていきました。
おかげさまでその甲斐もあり、出版社の編集には、著者からの「感激しました」など感謝の言葉が届けられましたとの労いの連絡も頂けました。
2020年はコロナ禍の一年でしたが、その締めくくりに一つまとまった形として残る仕事ができました。
◆『山に遊ぶ 山を想う』 正津 勉著
山に登る、と言うより、山に遊ぶ。そして山に遊んでぞんぶんに山を愉しもう。これぞわが心情なのである。でもそこには、わたしなりの遊びかた、楽しみかたが、もちろんある。……のぞむ山について事前にちょっと下調べというか知識をもって向かうこと。こちらの場合それは、山域や周辺をめぐる地誌や民俗となるが、わけても詩歌である。そしてその山から帰ったあとに山行をメモり残して置くのである。(「あとがき」より)
*正津 勉氏は日本を代表する現代詩人のお一人です。主な出版物一覧。